「任意整理」に関するお役立ち情報
学生の方が任意整理する際に注意すべきこと
- 最終更新日：2025年11月18日
１ 学生の方でも任意整理をすることはできます
学生の方であっても、返済のための資金等を確保できるのであれば、基本的には任意整理は可能です。
成年（１８歳以上）であれば、親などの法定代理人の同意がなくても、自分自身で弁護士に任意整理を依頼することができます。
もっとも、学生の方の場合には、注意すべき点が２つあります。
ひとつは、未就業であっても任意整理後の返済のためお金を確保する必要があることです。
もうひとつは、任意整理後一定期間が経過するまでは、クレジットカードの作成やローンの申込みがしにくくなることです。
以下、それぞれについて詳しく説明します。
２ 任意整理後の返済のためお金を確保する必要がある
⑴ 任意整理の概要
任意整理は、裁判所を介さずに、貸金業者等と個別に直接交渉し、返済条件を変更することで返済の負担を減らす債務整理の手法の一つです。
返済総額や月々の返済額は減ることが多いですが、任意整理後も数年は毎月返済を続けていく必要があります。
任意整理をすることで想定される返済額に相当するお金を毎月確保することができる見通しがないと、任意整理はできません。
このことは、任意整理をする方が学生であっても同じです。
⑵ 任意整理後の返済のための収入を確保する
一般的に、学生の方は会社等に勤務しておらず、給与収入等はないと考えられます。
先述のとおり、任意整理をするためには、任意整理後の想定返済額を上回る返済原資（毎月の手取り収入から生活費等を控除した残額）を確保できる見込みがなければなりません。
アルバイト等、何かしらの方法で定期的な収入を確保する必要があります。
自助努力では十分な返済原資を確保できないときには、親族等から援助を受けることも検討する必要が生じます。
⑶ 収入の確保に合わせて支出を減らす
収入を得たとしても、支出が多いと返済原資を確保できませんので、生活費などの支出の削減も大切です。
収入と支出を管理できるようにするために、家計表を作成し、過剰な遊興費やサークル活動費用など、不要な支出を減らしましょう。
３ クレジットカードの作成やローンの申込みがしにくくなる
任意整理を行うと、一般的には、信用情報機関が管理している信用情報に事故情報が登録されます。
事故情報は、任意整理後、完済をしてから５年間程度が経過するまで抹消されない可能性があります。
事故情報が登録されている間は、ローンの申込みやクレジットカードの作成の申込みをしても、審査が通らないということも考えられます。
事故情報は、スマホを分割で購入する際に参照されることがありますし、賃貸マンションなどの入居時の家賃保証の審査の際にも参照されることがあります。
